贈与税の活用USE
居住用不動産の贈与には、次のような特例がありますので、
お住まいの土地建物の贈与をお考えの場合には、 この特例を利用できるようにするとおトクです。
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教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税について
平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間に、父母・祖父母から30歳未満の子や孫がそれぞれの名義の金融機関の口座等に、教育資金を一括して贈与を受けた場合には、1,500万円まで非課税になります。
ただし、子や孫が30歳に達したときにその残額がある場合には、その残額に対して贈与税が課されます。
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配偶者控除の特例
婚姻期間が20年以上の配偶者(内縁関係者は除く)が、居住用不動産又は居住用不動産を購入するための金銭の贈与を受けた場合、贈与税の配偶者控除額2,000万円と基礎控除額110万円合わせて2,110万円までは贈与税がかかりません(不動産取得税、登録免許税はかかります)。
ただし、次の条件を満たすことが必要です。【適用要件】
- 姻姻期間が20年以上である配偶者であること
- 居住用不動産または居住用不動産取得のための金銭の贈与であること
- 贈与を受けた年の翌年3月15日現在、その居住用不動産をその贈与を受けた人が実際居住しており、その後引き続き居住の用に供する見込みであること
- 過去において同じ配偶者から贈与税の配偶者控除の適用を受けていないこと
- 必ず贈与税の申告すること
【申告書に必要な添付書類】
- 贈与を受けた日から10日を経過した日以後に作成された戸籍謄本又は抄本と戸籍の附票の写し
- 居住に使用した日以後に作成された受贈者の住民票の写し
- 贈与を受けた不動産の登記事項証明書
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住宅取得等資金の贈与
(1)住宅取得等資金の贈与税の非課税
平成22年1月1日から平成23年12月31日までの間に、20歳以上の人が、両親・祖父母等から住宅取得等のための金銭の贈与をうけた(贈与を受ける人の合計所得金額が2,000万円以下に限る)場合、最高1,500万円(平成23年は、1,000万円)を通常の控除額に上乗せすることができます。
この特例は、暦年課税でも相続時精算課税でも利用できます。
暦年課税の場合は最高1,610万円まで、相続時精算課税の場合は、最高4,000万円まで贈与税はかかりません。
合計所得金額が2,000万円を超える人も、平成22年の贈与については、最高500万円を控除額に上乗せすることができます。◇計算例◇
- 平成22年中に住宅取得等資金1,700万円もらった場合の暦年課税では、
1,700 万円 – 1,500万円 – 110万円 = 90万円
90万円 × 10% = 9万円 - 平成22年中に住宅取得等資金4,200万円もらった場合の相続時精算課税では、
4,200万円 – 1,500 万円 – 2,500万円 = 200万円
200万円 × 20% = 40万円
相続時精算課税制度の一律20%課税となります。
- 平成22年中に住宅取得等資金1,700万円もらった場合の暦年課税では、
用語メモmemo
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居住用不動産とは
住んでいる家屋(家屋の増築を含む)とその敷地や借地権をいいます。
居住用家屋の敷地である土地のみが贈与された場合でも、家屋の所有者が配偶者又は同居の親族であれば居住用不動産になります。 -
合計所得金額とは
その年分の総所得金額、退職所得金額、及び山林所得金額並びに分離課税の土地等に係る事業所得及び雑所得の金額、分離課税の長期譲渡所得又は短期譲渡所得の金額から特別控除額を控除した残額、申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額及び申告分離課税の株式等に係る譲渡所得等の金額(繰越控除適用後の金額)、申告分離課税の先物取引に係る雑所得等の金額(繰越控除後の金額)の合計額(純損失・雑損失の繰越控除適用前の金額)をいいます。