いよいよ確定申告のシーズンとなりました。この時期になるとお客様から税金についての相談が特に多くなります。今回はご相談のなかで皆さんが関心を持たれる税金の負担を抑えることのできる制度、小規模企業共済についてご紹介致します。
小規模企業共済がどんな制度か簡単に言いますと、小規模企業者(注1)(個人事業主または会社等の役員)の方が事業を廃業または、退職された場合に今後の生活の安定に非常に役に立つ共済制度です。いわば小規模企業者の退職金制度といったものです。
(注1)
・常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業では5人以下)の個人事業主および会社の役員 ・事業に従事する組合員が20人以下の企業組合の役員、常時使用する従業員が20人以下の協同組合の役員 農事組合法人の役員 ・常時使用する従業員が5人以下の弁護士、税理士等の士業法人の社員
この制度に加入できる範囲(注1)が法改正により今年の1月から、今まで加入できなかった業務上重要な意思決定を行っている「共同経営者(注2)」である事業専従者(配偶者・子・後継者)や従業員が2名まで加入出来ることが可能になりました。
~中小企業基盤整備機構ホームページより抜粋~
注2)
①「事業の経営において重要な意思決定をしている、または事業に必要な資金を負担している」 ②「事業の執行に対する報酬を受けている」をともに満たすことが要件です
掛け金は月額1,000円~70,000円の範囲で自由に選択できて、全額所得控除の対象となりますので、貯蓄しながら税金を抑えることが可能になります。将来受け取るときにも税制上の優遇があります。今年、来年と扶養控除の見直しや給与所得控除の縮小が予定されていますので給与所得者である「共同経営者」の方は税金の負担が増えることが考えられます。加入要件に該当される方は一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。