先日、お客様のところで平成22年度の税制改正のお話をさせていただきました。今回の改正は、平成23年分以後にはなりますが個人の所得税の大きな改正も含まれています。
その大きな改正の一つに扶養控除の一部廃止・縮小があります。民主党の目玉政策である子供手当などの創設による財源確保のためで、まず子供手当がもらえる年少扶養親族(16歳未満の扶養親族)の扶養控除が廃止されます。また特定扶養親族(16歳以上23歳未満)のうち、高校の授業料が無償になる16歳以上 19歳未満の扶養控除が今までより25万円減額され38万円になります。
その改正のお話をしていたお客様は、パート・アルバイトを多く抱える小売業の社長様でした。その中には税金のかからない範囲内で家計を支えておられる方々がたくさんいらっしゃいます。そのうちお子さんを扶養に入れられていた方にとっては来年以後、所得控除の廃止・縮小により所得税がかかってくる可能性があります。
社長様はその影響の大きさを感じられたようで、給与システムの変更はもとより、社内での改正の周知徹底に努めなければならないと仰っていました。
このように国の政治は私たちの生活に影響してきます。私たちは今後も一納税者、一国民としてしっかり政治に関心を持っていく事が大事だなと感じました。
平成22年04月08日 企業会計部門 林田将彰