先日、決算を間近に控えた会社へ訪問しました。
今期は、必死の経営努力にも関わらず、昨今の不況の波には勝てず、減収減益の見込みです。それでもこの時代に黒字を確保されているのは素晴らしい・・・!と思います。
社長は、来期業績回復のために、売上アップはもちろんのこと、経費削減にも取組んでいくつもりである、とおっしゃいました。
その時、私にふと疑問が浮かびました。社長の言う『削減する経費』とはどういった内容のものだろう?
一言に『経費』と言っても、売上を上げるために直接的に必要な「販売費」と、事業を行ううえで売上高に関係なくどうしても必要な「管理費」と、それぞれに意味があります。
仮に、「販売費」を削ってしまうと、確かに経費は削減できますが、現状の売上高も確保できず、さらなる業績悪化を招きかねません。
社長にお尋ねしてみると、『経費』の持つ意味など考えたこともない、というお答えでした。
そして、来期の予算をご自身で作成中でしたので、一つ一つの経費についてそれぞれの意義と目的を見直し、来期の戦略について深く練りたいので手伝って欲しい、というご要望になりました。
これまでは、毎年予算計画を作っても『絵に画いた餅』に終わっていましたが、今回はそうはさせないぞ、という社長の決意のこもった予算が作成できました。
忘年会で、社員全員に来期に向けての構想を語りたい、と目を輝かせながらおっしゃっていました。
来期以降も非常に楽しみな顧問先です!(^^)!
平成22年01月20日 企業会計部門 中村 和弘